『敵国に嫁いだ戦場の天使は冷酷騎士に溺愛される』の妹サザリーは、なぜあそこまで姉のマリーを憎むのかを、第17話までの内容をもとに考察します。
先に結論を言うと、憎む理由は第17話時点でも作中で明かされていないと読め、サザリーが欲しかったのはディートリヒ本人より、姉がいる席だったというのが私の考えです。
ここから先は第16話までのネタバレを含むので、未読の方はネタバレ注意でお読みください。
なお、第16話までの全体の流れは、敵国に嫁いだ戦場の天使ネタバレ考察|溺愛は「下賤」な看護から始まったで詳しくまとめています。
本文の細部はネタバレありレビューと各話コメントで確認できた範囲で書き、1件だけの読みはそのつど区別します。
各話ごとの考察は、敵国に嫁いだ戦場の天使は冷酷騎士に溺愛される全話ネタバレ一覧|第1話から最新話までから順に読めます。
サザリーがマリーを憎む理由|第17話時点では明かされていない
最初に、分かっていることと分かっていないことを分けます。
サザリーはマリーの妹で、複数のレビューが、猫を虐待して弱らせ、それを姉の前に持ってくる人物だと書いています。
第2話のコメントにも「黒猫かわいそう」という声があり、人前では見せない悪い顔を姉にだけ見せるという指摘も繰り返し出てきます。
一方で、姉を憎む理由ははっきりしません。
レビューには「サザリーがなんでそこまで毛嫌いしてるのか謎」という声があります。
別のレビューは、普通なら後妻とその子に使用人扱いされるといった条件があるのに、このストーリーにはそれがないと指摘しています。
第13話のコメントにも「ここまで執着するのはなんでや?腹違い?」という疑問が出ていますが、腹違いを示す描写は確認できませんでした。
手がかりになりそうなのは、父との関係です。
レビューの一つは、マリーが父の望みどおりに動けなかったために父に嫌われ、その結果家族全員から虐げられるようになったとまとめています。
これがそのまま理由だとすれば、サザリーは父が決めた家の序列に乗っているだけとも言えます。
ただ、それだけでは、嫁いでいった姉を敵国まで追いかける説明にはなりません。
サザリーの顔が怖い理由|作画で示される実家の異様さ
読者の感想でサザリーと父に共通して出てくるのが、顔の怖さです。
第2話のコメントには「サザリーの悪い時の顔…怖すぎる」「妹の歪んだ顔」という声があります。
レビューにも、実父と妹の目が怖すぎる、人間ではないみたいだという感想や、父の白目の部分まで黒く描かれているという指摘があります。
お父様のほうが熊のようで、妹こそ魔女のようだという感想は、この作品の仕掛けをよく表しています。
「熊の怪物」と噂されるディートリヒが整った顔立ちの青年で、家族が怪物のように描かれているからです。
ここで大事なのは、サザリーの怖い顔が姉にだけ向けられている点です。
レビューの一つは、姉にだけ見せる顔を人外のようだと書き、別のレビューは見えないところで意地の悪い顔をする妹と書いています。
つまりサザリーは、周囲には違う顔を見せられる人物だということになります。
第9話のコメントで「早くあいつの本性をみんな気づいて欲しい」と言われるのも、そのためでしょう。
人前で顔を使い分けられるからこそ、敵国の屋敷に入り込んでも、すぐには追い出されずに済んだと読めます。
第13話のコメントで「いつまで置いておくのか」と苛立つ読者がいるのも、この使い分けが効いている証拠と言えそうです。
第9〜14話のサザリーの行動|屋敷に乗り込んで何をしたか
サザリーの動きを話数順に並べてみます。
第6話のコメントでは、ロッタの事件の裏で「妹が暗躍してて」と受け止められています。
同じ話のコメントには「妹は嫁いだ姉など気にせずに婚約者でも探したら」という声に15件のいいねが付き、「他にすることないんか」という突っ込みも出ています。
読者が口を揃えて言うのは、嫁いで家を出た姉をなぜ放っておかないのか、という点です。
第8話のコメントには「来客、イヤな予感しかしない」とあり、第9話「惨めで可哀想なお姉様(1)」で、サザリーはファーランディア家に来ています。
第9話のコメントには、姉妹だからといって同じ部屋でなくてよいだろうという反応があり、姉のすぐ近くに入り込んだことが分かります。
第10話では何かを持ち込んだようで、「毒草とかかな?」という警戒の声が上がりました。
第11〜12話「お姉様の秘密」では「大事なものが見つかってしまった」というコメントがあり、第12話には「忘れてるみたいだから言うけど、ディートリヒ様は『英雄』だ」という、妹の攻撃を前提にした書き込みがあります。
第13〜14話「嵐の前触れ」では、第14話に大きな怪我人が出てきます。
第14話のコメントには、マリーに応急手当をさせて戦場にいた過去を暴露させる「妹の仕込み」ではないかという読みがあり、別のコメントでも「妹の仕込みが酷過ぎて怖い」と言われています。
ただし、怪我人の素性までは確認できません。
第13話のコメントに「エンドルフィン」という言葉への突っ込みがあり、やたらとカタカナ語を挟むと笑われているのは、怖さの中の小さな息抜きかもしれません。
第15〜16話「下賤な女」|奪った手紙とサザリーの結末
山場は第15話と第16話の「下賤な女」です。
第15話のコメントには「ディートリヒ様ぶちギレちゃった」「よし!いけ!ディートリヒ!!」とあり、ここでディートリヒが動いたことが分かります。
第16話のコメントによると、サザリーは姉の部屋から奪った手紙を見せびらかし、姉を陥れたうえで自分を妻にと言い出すような振る舞いを見せたようです。
そしてディートリヒは「余すことなく言いたいこと」を言い切り、マリーと彼は互いが想い人だったと分かり合います。
「ちゃんとお互いが想い人だってわかり合って終われたから許す」というコメントには18件のいいねが付きました。
では、サザリーの結末はどうなったのでしょうか。
第16話のコメントには、やっと妹をやっつけられるかと思ったら「逃がしちゃうのかよ」という声があります。
別のコメントでも「相当怒り狂っていた」とあり、「絶許はこちらのセリフ」と突っ込まれているので、サザリーはこの場で罰を受けて退場したわけではなさそうです。
つまりサザリーの計画は失敗しましたが、本人はまだ物語の中に残っています。
レビューに「ザマァが楽しみ」「この妹が滅されるの早く読みたい」という声が多いのに、第16話時点でその場面が完結していないことが、第17話以降の読者の待ち時間を作っています。
独自考察|サザリーが欲しかったのは夫ではなく姉の席
ここからは私の考察です。
第10話のコメントには「略奪に来たのか」とあり、サザリーの目的をディートリヒの略奪と見る読者がいます。
第16話で自分を妻にと言い出したのなら、確かにそう見えます。
けれど、私はサザリーの本当の目的は夫そのものではなかったと考えます。
理由はサザリーの手口にあります。
猫を傷つけて見せるのも、看護の過去を暴くのも、部屋から手紙を奪うのも、すべて姉が大切にしているものを狙った攻撃です。
ディートリヒに気に入られたいなら、自分の魅力を見せるほうが近道のはずです。
ところが読者のコメントを追う限り、サザリーがディートリヒ本人に向けて何かを積み上げた形跡はほとんど見えません。
手紙についても同じです。
見せびらかしたのは、自分が受け取ったわけではない手紙でした。
サザリーには手持ちの札がなく、姉の持ち物を奪って自分の札に見せるしかなかったのだと読めます。
ここから考えると、サザリーが耐えられなかったのは、姉が幸せになったことよりも、姉が自分より上の席に座ったことではないでしょうか。
実家では、マリーは一番下にいました。
第9話のタイトル「惨めで可哀想なお姉様」は、サザリーが見たかった姉の姿そのものだと私は思います。
その姉が、敵国で英雄の正室となり大事にされている。
「他にすることないんか」と読者に笑われるほど姉に時間を使うのは、姉が下にいないと自分の居場所が確かめられないからかもしれません。
この読みは、侍女ロッタの構図とも重なります。
ロッタもサザリーも、マリーが上がることに耐えられない点で同じです。
違うのは、ロッタが使用人としての序列を守ろうとしたのに対し、サザリーは姉妹という、もっと逃げ場のない比較の中にいることです。
家を出ても終わらない比べ合いだからこそ、敵国まで追いかけるほど執着が強いのだと考えます。
サザリーの今後を予想|権力者の取り込みと第17話「過去」
第16話のコメントには、怒り狂った妹が皇帝のような権力者を取り込んで仕返しするのではないかという予想があります。
これは1件の読みですが、私も筋の通った予想だと思います。
第16話でディートリヒに正面から負けた以上、次は彼より上の力を探すしかないからです。
本作の舞台には敗戦国と戦勝国の関係があり、マクマーツィー家は講和条件の縁談で婚家とつながっています。
もしサザリーの動きが家同士や国同士の問題に発展すれば、姉妹げんかでは終わらなくなります。
もう一つ気になるのは、第17話「過去(1)」との関係です。
コメントによるとこの話はほぼ回想で、良い雰囲気からいきなり戦争が始まりました。
第17話のコメントには「妹と親父は出入り禁止」「援助打ち切り」くらい言ってほしいという声もあり、実家への決着を待つ読者は多いようです。
回想でマリーの看護師時代が描かれるなら、サザリーが知らないマリーの姿が読者の前に出てくることになります。
「下賤」としか呼べなかった妹の視点が、どれほど狭いものだったかが、そこで改めて突きつけられると予想します。
憎む理由そのものが明かされるとすれば、回想の先、実家の父とサザリーが再び動くときではないでしょうか。
まとめ|妹サザリーの憎しみの理由はまだ空白のまま
『敵国に嫁いだ戦場の天使は冷酷騎士に溺愛される』の妹サザリーは、猫を傷つけ、敵国の屋敷にまで乗り込み、奪った手紙で姉を陥れようとしました。
第15〜16話「下賤な女」でディートリヒの怒りを買いましたが、コメントによれば逃げられていて、決着はついていません。
姉を憎む理由は第17話時点で明かされておらず、腹違いのような分かりやすい設定も確認できません。
手口を見る限り、サザリーが欲しかったのは夫ではなく、姉が座った席だったと私は考えます。
サザリーと同じように姉の周囲を崩そうとした人物については、敵国に嫁いだ戦場の天使 キャラクター紹介|マリー・ディートリヒ・サザリーの相関図【ネタバレ注意】もあわせて読んでみてください。
※本記事はアフィリエイト広告を含みます


コメント