『敵国に嫁いだ戦場の天使は冷酷騎士に溺愛される』10話のネタバレ考察です。
第10話「惨めで可哀想なお姉様(2)」では、眠れなくなったディートリヒにサザリーが近づき、夜の寝室を訪ねて抱きつく姿をマリーが目撃します。
この記事は第10話までの内容を扱い、結末のネタバレを含むので、未読の方はご注意ください。
話数から探す:前の話(第9話)の考察|次の話(第11話)の考察|全話一覧
敵国に嫁いだ戦場の天使は冷酷騎士に溺愛される10話あらすじ|姉妹の同居と振り回されるマリー
サザリーとの同室生活が始まり、マリーの眠れない夜が続きます。
昼のサザリーは「はい、お姉様、あ〜ん」と食事を口へ運び、メイドたちは「ほんとに仲がよろしいのね」と微笑みました。
その裏でマリーは、庭で働かされ、買い物では荷物を山のように持たされます。
ディートリヒは、明日は休みになりそうだがマリーと二人になるのは難しいかとロベールに尋ねました。
返ってきたのは、何をするにも姉妹一緒のご様子で、明日もサザリーの希望で街へ出かける予定だという答えです。
「この数日、マリーと顔を合わせていないな」というつぶやきが、この生活の異常さをよく表しています。
「眠れず剣を振るのは久しぶりだ」|夜の庭に現れたサザリー
ある夜、疲れて眠るマリーの隣で、サザリーは静かに目を開けていました。
場面は夜の庭へ移り、ディートリヒが一人で剣を振っています。
「眠れず剣を振るのは久しぶりだ」と息を整えたところに人の気配を感じ、「誰だ」と問うと、現れたのは寝間着姿のサザリーでした。
寝つけず散歩していたら偶然見かけて、つい見とれてしまったと語るサザリーに対し、彼は夜中に令嬢が一人で出回るのは危険だと部屋まで送ろうとします。
強くたくましく紳士的で、本当に魅力的な方ですのね、とサザリーは彼の腕へ手を伸ばしました。
しかし彼はその手をさっとかわし、「俺にとって貴女はマリーの妹、それ以上の関心はない」と言い切ります。
サザリーは笑って、そっけないところもまた魅力的だと返しました。
国から届いた苗と10話の結末|マリーが見た二人の姿
翌日、サザリーはマリーのために国から取り寄せたという花の苗を大量に用意します。
故郷を懐かしめるし、この家の人も喜ぶはずだと笑い、全部花壇に植えてあげてねとマリーに命じました。
マリーは、自分が育てているのは観賞用の植物ではないのにと思いながら、機嫌を損ねるのが怖くて手を動かします。
サザリーの本心が分からないまま、「ディートリヒ様に会いたい」と胸の内でつぶやくしかありません。
その夜、「今夜も寝られる気がしない」と酒を飲むディートリヒの部屋に、サザリーが扉を開けて入ってきます。
部屋を間違えたのかと追い返そうとする彼に、サザリーは抱きつき、「お姉様がわたくしにひどいことを」と涙ながらに訴えました。
同じころ、体の痛みに苦笑しながら廊下を歩いていたマリーは、もう寝ているだろうかと夫を想った先で、その二人の姿を見てしまいます。
マリーの表情で、第10話は終わります。
独自考察|昼の重労働は夜に抜け出すための準備だった?
第9話で「同じ部屋で眠る要望は夫婦の夜を奪うためでは」と考察しましたが、第10話でさらに一歩進んだ狙いが見えてきました。
昼間のマリーを働かせて疲れさせ、夜は深く眠らせる。
そうすれば、同じ部屋にいるサザリーは誰にも気づかれずに抜け出せます。
マリーがぐったり眠る横でサザリーが目を開けていた場面は、この読みを裏づけるように見えます。
同室は妻を夫から遠ざけるだけでなく、妻の動きを見張るためでもあったわけです。
食事の「あ〜ん」も同じ計算でしょう。
メイドたちの目には仲良し姉妹に映るので、マリーが訴えても信じてもらいにくい状況ができあがります。
第6話のロッタが使用人に噂を広げたのに対し、サザリーは好印象を積み重ねるという、より厄介な手を選んでいます。
独自考察|「久しぶり」が明かしたディートリヒの眠りとマリーの役割
第3話から考えてきた「ディートリヒは眠れない人なのでは」という読みは、第10話でほぼ裏づけられました。
「眠れず剣を振るのは久しぶりだ」という言葉は、以前はそうした夜があり、最近はなかったことを意味します。
その変化の理由として一番自然なのは、夜ごと手をつないで話を聞かせてくれたマリーの存在です。
マリーと離れた途端に「今夜も寝られる気がしない」と酒に頼る姿は、彼女の役割の大きさを示しています。
部下との特訓で余裕のない態度を取ったと反省している点も見逃せません。
倒れた部下が何人も描かれているので、影響はすでに周囲にまで及んでいます。
コメントの「ディートリヒ睡眠不足に?」という第9話の冗談が、そのまま現実になりました。
第4話でロッタに「女としての魅力がない」と言われた夜の過ごし方は、実は屋敷の当主を支えていたことになります。
ただ、なぜ眠れないのかという理由は、まだ語られていません。
独自考察|サザリーの涙と国から届いた苗、二つの罠
結末の「お姉様がわたくしにひどいことを」は、これまでの手口の総仕上げに思えます。
第1話で黒猫をかばったマリーが悪者にされ、第2話では父の前でかばうふりをして追い込みました。
サザリーはいつも、自分は無垢な側に立ったまま、マリーを加害者に仕立てます。
庭で「それ以上の関心はない」と断られた直後なのに、今度は「妹」という立場を逆手に取っているのも巧妙です。
マリーの妹だと言われたからこそ、姉の話なら聞かざるを得ないと踏んだのではないでしょうか。
もう一つ気になるのは、国から取り寄せた苗です。
コメントにも「妹が持ってきたくらいだから毒草とかかな?」という声がありました。
第5話でロッタが流した「毒草を育てている」という噂を思い出すと、この苗は確かに不気味です。
もし害のある植物だった場合、植えたのはマリー本人で、花壇はマリーのものです。
あの噂を今度こそ本当に見せられる形が整ってしまいます。
もちろん苗の正体はまだ分かりませんが、ただのわがままにしては念が入りすぎています。
マリーが薬草に詳しいのに、苗を調べる余裕を奪われているとすれば、なおさら心配です。
10話で残った謎|ディートリヒはサザリーの涙を信じるのか
第10話を読み終えて、次の4つが気になりました。
- ディートリヒは抱きついたサザリーをどう扱うのか
- マリーは見た光景をどう受け取るのか
- サザリーが取り寄せた苗の正体は何なのか
- サザリーはどこまでが計算で、本当の目的は何なのか
コメントの「略奪に来たのか」という見方はもっともですが、庭での冷たい拒絶を見たあとでは、マリーを傷つける光景を見せること自体が目的にも思えます。
マリーが夜中に廊下へ出ることまでサザリーが読んでいたのかどうかは、はっきりしません。
続きの第11話は「お姉様の秘密(1)」というサブタイトルで、作品ページでは1話55ptとなっています。
読み終えたら、第11話の考察もあわせてどうぞ。
まとめ|敵国に嫁いだ戦場の天使10話は夫婦の夜が崩れ、誤解の火種が生まれる回
『敵国に嫁いだ戦場の天使は冷酷騎士に溺愛される』第10話は、マリーと離れて眠れなくなったディートリヒに、サザリーが二晩続けて近づいていく回でした。
「それ以上の関心はない」と言い切った彼の態度は頼もしい一方で、マリーはそれを知らないまま、抱き合うように見える二人を目にします。
夫を想って歩いた廊下の先でこの光景を見る結末は、本作でも特に胸が痛む引きです。
この場面の続きは、第11話の考察で読めます。
※本記事はアフィリエイト広告を含みます


コメント