貸した魔力は【リボ払い】で強制徴収 レントがクズと言われる理由とは?説明不足と自業自得論を考察【ネタバレ注意】

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『貸した魔力は【リボ払い】で強制徴収』の主人公レントは、クズなのでしょうか。

アニメ放送が始まってから、「レントが嫌い」「主人公がクズに見える」という声と、「追放した側が悪いのだから自業自得だ」という声が、同じくらいの熱量でぶつかっています。

この記事では、レントが嫌われる理由、能力の説明不足は自業自得なのか、追放した「断空の剣」側の言い分、汚れ役をエムピーに任せる構造、そしてそれでもレントを応援できる読み方を、アニメ公式の情報をもとに両面から整理します。

アニメ第4話【強敵】までの内容に触れるため、ネタバレ注意でお読みください。

なお、作品全体の爽快感がどこから来ているのかについては、『貸した魔力は【リボ払い】で強制徴収』考察|爽快感の正体は復讐ではなく「返済」だで詳しくまとめています。

今回はその逆側、つまり「レントに乗り切れない人」の目線から作品を見直してみます。

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レントはクズなのか|アニメ公式設定で分かる主人公像

まずは、評価の前提になる事実を確認します。

アニメ公式サイトのキャラクター紹介では、レントは辺境の村出身の心優しい少年とされています。

第1話【追放】の公式あらすじによると、レントは魔力を仲間に貸し与えるギフト【魔蔵庫】を授かり、幼馴染のガイとミサ、回復士のエルとともにパーティー「断空の剣」を結成して、サポート役を担ってきました。

しかし、弱いままの彼は次第にお荷物と見なされ、パーティーを追放されます。

COMICメテオ側の作品紹介でも、仲間が急成長する一方でレントだけが取り残され、お荷物扱いされた末に追放されたと書かれています。

カクヨムに掲載されている原作版の作品紹介では、さらに踏み込んで、レントは魔力を貸し続けても返ってこず、本人は戦えず経験値もたまらなかったと説明されています。

そして公式の作品紹介は、追放によって激しい怒りと復讐心が芽生え、ギフトが進化したことを物語の起点にしています。

つまり公式は、レントを「心優しい少年」と「復讐心を抱えた主人公」の両方として紹介しているわけです。

レントがクズに見えるかどうかは、この二つのどちらに目が向くかで大きく変わります。

優しさを基準に見れば、取り立ての場面は「人が変わってしまった」ように映ります。

復讐劇として見れば、むしろ取り立てが甘いと感じる人もいるでしょう。

評価が真っ二つに割れるのは、作品の側が最初からこの二面性を主人公に背負わせているからだと筆者は考えています。

レントが嫌われる理由|「冷酷すぎる」と「弱すぎる」の二つの声

ここからは筆者の考察です。

レントへの否定的な声を眺めていると、実は正反対の二種類が混ざっていることに気づきます。

一つ目は、取り立てが容赦なさすぎるという声です。

かつての幼馴染から魔力を根こそぎ回収し、利息まで乗せる姿は、心優しい少年という紹介と食い違って見えます。

こちらは「主人公がクズ」という言葉に直結しやすいタイプの不満です。

二つ目は、逆にレントが弱すぎる、惨めすぎるという声です。

レビューサイトでも、主人公のメンタルの弱さや、悪役相手に情けなく見える描写に引っかかったという感想が見られます。

第2話【契約】の公式あらすじでも、レントはガイたちに返済を求めたものの、反撃されて返り討ちにあっています。

強くて冷たい主人公も、弱くて情けない主人公も、どちらも嫌われる理由になる。

この矛盾した反応こそが、序盤のレントというキャラクターの特徴だと筆者は見ています。

追放系の主人公は、多くの場合「追放された時点では弱いが、内面はすでに完成している」形で描かれます。

一方のレントは、覚醒した直後も迷い、殴られ、エムピーに方針を決められています。

力だけが先に最強になり、心が追いついていない状態です。

視聴者がレントに苛立つのは、彼がクズだからというより、未完成な人間をそのまま見せられているからではないでしょうか。

能力を説明しなかったレントは自業自得か|説明不足説を検証

レント批判で特に多いのが、「自分の能力の価値をきちんと説明していれば、追放されなかったのでは」という指摘です。

ただ、ここは事実と考察を分けておく必要があります。

アニメ公式のあらすじやキャラクター紹介からは、レントが仲間に能力の仕組みをどこまで説明していたのかは読み取れません。

カクヨムに掲載されている原作版の追放の場面を読むと、レントは《魔蔵庫》が仲間を強くしたと内心では考えながらも、それを口には出していません。

原作版では、仲間たちが手に入れた「魔力回復の腕輪」がレントの代わりになると判断されたことも、レントの推測として語られています。

少なくとも追放を告げられたその場で、レントが自分の価値を言葉で訴えなかったことは事実です。

一方で、それ以前の数年間にレントが能力についてどこまで話していたのかは、追放の場面だけでは分かりません。

そのうえで、筆者の考察として二つのケースを考えてみます。

一つ目は、レントがほとんど説明していなかった場合です。

この場合、ガイたちは自分たちの強さがレントからの借り物だと実感できていなかった可能性があります。

そうなると、追放の一因はレントのコミュニケーション不足にもあった、という批判には一定の筋が通ります。

二つ目は、レントが説明していたのに軽く扱われていた場合です。

公式紹介でガイは唯我独尊の自信家とされ、レントを無能扱いして追放に加担したと書かれています。

この性格なら、説明を受けても「支援役の言い訳」として聞き流していても不思議ではありません。

この場合、説明不足を理由にレントを責めるのは酷でしょう。

筆者は、どちらのケースであっても「自業自得」という言葉は強すぎると考えています。

理由は、第2話の流れにあります。

覚醒したレントは、いきなり強制徴収を発動したわけではありません。

公式あらすじでは、まずガイたちに返済を求め、返り討ちにあったあとでスキルを発動しています。

説明不足があったとしても、レントは取り立ての前に一度「返してほしい」と言葉で伝えているのです。

説明不足の責任がレントにあるとしても、それは追放されるまでの話であって、取り立ての正当性まで消すものではないというのが筆者の見立てです。

断空の剣側の言い分|ガイ・ミサ・エルの追放に理はあるか

では、追放した側の言い分はどこまで成り立つのでしょうか。

ここも筆者の考察として、できるだけ断空の剣の立場に寄せて考えてみます。

冒険者パーティーは、命がけで迷宮やモンスターに挑む集団です。

いつまでも成長しない仲間を抱え続けることは、全員の危険を増やすことにもなりかねません。

仲間が急成長するなかで一人だけ取り残されたメンバーを外す、という判断そのものは、組織としてありえない選択ではないでしょう。

レントの貢献が目に見えにくい支援だったなら、なおさら「戦えない人」に見えていたはずです。

この点で、断空の剣を一方的な悪人と決めつけるのは少し乱暴だと思います。

ただし、言い分が通るのは「外す判断」までです。

公式のキャラクター紹介を見ると、ガイは唯我独尊、ミサは美しい見た目とは裏腹に狡猾で保身のために他人を利用する人物、エルは他力本願で自分で考えることを放棄している人物とされています。

三人とも、レントへの感謝や引き継ぎの配慮が期待できる性格としては描かれていません。

原作版の追放の場面では、ミサはレントの婚約者だった過去まで持ち出して彼を「無能」と切り捨て、エルは「もっとお似合いのパーティー」があると突き放しています。

長年支えてくれた相手に、労いの一言もなく別れを告げているわけです。

原作版の追放の場面では、ガイがレントを殴り、土下座と謝罪まで強要しています。

パーティーを抜けてもらうだけなら、ここまでする必要はありません。

さらに決定的なのがアニメ第2話です。

レントに返済を求められた三人は、話し合いではなく反撃で応じています。

借りていた自覚がなかったとしても、「返せ」と言われた瞬間に殴り返すのは、もう判断の問題ではなく態度の問題です。

筆者は、断空の剣の言い分は「レントを外したこと」には一定の理があり、「外し方と、その後の態度」には理がないと整理しています。

レントがクズかどうかを考えるなら、この二つを分けて見ることが欠かせません。

汚れ役をエムピーに任せるレントは「エルと同じ」なのか

もう一つ、レントへの不満として根強いのが、汚い仕事をエムピーに任せているのではないかという指摘です。

第2話の公式あらすじでは、返済方法として恐るべき「魔力リボ払い」を選んだのはエムピーだと書かれています。

取り立ての厳しさをエムピーに引き受けさせることで、主人公への嫌悪を薄めているのでは、という見方が出るのは自然です。

ここで筆者が注目したいのは、エルの公式紹介にある「他力本願」「自分で考えることを放棄している」という言葉です。

意地の悪い言い方をすれば、返済方法の判断をエムピーに任せたレントも、この時点では同じ欠点を抱えています。

自分で決めず、誰かが決めたことに乗る。

レントを「クズ」と感じる人の一部は、残酷さそのものより、この責任の置き場所の曖昧さに引っかかっているのではないでしょうか。

ただし、筆者はこれを作品の欠陥とは考えていません。

むしろ、元仲間の欠点と主人公の未熟さを、あえて同じ形で並べているように見えます。

エルが自分で考えることを放棄したまま転落していく人物だとすれば、レントは自分で考えることを取り戻していく人物として対置されている可能性があります。

実際、第3話【運用】の公式あらすじでは、レントは強制徴収で得た魔力を使って新たなスキルを解放し、メルバ大迷宮で短剣術や火魔法を身につけています。

ソロの冒険者として初めてモンスターと戦い、戦う楽しさを知る展開です。

第4話【強敵】では、一人でゴブリンコロニーを制圧し、冒険者ランクも上がっています。

エムピーに決めてもらう側から、自分で選んで戦う側へ。

汚れ役を任せる構造は、レントが最後まで手を汚さないための仕掛けではなく、レントが「自分で引き受ける」ようになるまでの出発点として置かれていると筆者は読んでいます。

それでもレントを応援できる読み方|リンカとの出会いが試金石

ここまで見てきたように、序盤のレントには批判される要素が確かにあります。

それでも応援できる読み方があるとすれば、筆者は「レントを完成した正義の味方ではなく、債権者として成長途中の人間として見る」ことだと考えています。

まず押さえておきたいのは、レントが失っていたものの大きさです。

原作版の《魔蔵庫》の説明では、経験値は戦闘への貢献度に応じて入る仕組みで、魔力を供給するだけのレントは貢献度が低く、成長も魔力量の伸びも小さかったとされています。

つまりレントは、仲間を強くするほど自分の成長を後回しにする立場に、何年も置かれていたことになります。

そう考えると、追放直後のレントが弱く、迷い、情けなく見えるのは当然です。

レントの弱さは、性格の欠点というより、支援役として積み上げてきた時間の裏返しだと読むこともできます。

この読み方をすると、取り立ての場面も「冷酷になった」というより、ようやく自分のために力を使い始めた場面として見えてきます。

そのうえで一番大きな意味を持つのが、第4話で出会った剣士リンカです。

公式あらすじでは、第三層「亡者の洞窟」で本来いないはずの強敵の気配を感じたレントが救援に向かい、仲間に囮として置き去りにされ傷だらけで戦うリンカと出会います。

リンカは、パーティーに見捨てられた人物です。

レント自身と同じ立場にいる人を、今度はレントが外から見ることになります。

ここからは筆者の予想です。

レントが本当に「クズではない」と証明できるのは、リンカと組んだあとだと考えています。

見るべきポイントは二つあります。

一つ目は、レントが自分の能力や貸し借りの条件を、リンカにきちんと言葉で伝えるかどうかです。

説明不足が追放の一因だったと考える人にとって、ここは一番分かりやすい成長の証になります。

二つ目は、取り立ての判断をレントが自分の口で引き受けるかどうかです。

エムピーが決めたからではなく、自分がこう決めたと言えるようになったとき、汚れ役の構造に対する批判はほぼ意味を失うはずです。

逆に、リンカに対しても説明を省き、判断をエムピーに任せ続けるなら、レントへの厳しい声は今後も消えないでしょう。

その意味で、レントがクズかどうかの答えは、まだ作品の中で出ていないと筆者は考えています。

本記事の作品情報、キャラクター設定、各話のあらすじは、TVアニメ『貸した魔力は【リボ払い】で強制徴収』公式サイト(revo-anime.com)、COMICメテオの作品紹介、カクヨムに掲載されている原作版の記載をもとにしています。

原作はまさキチさんの小説で、カクヨムで公開されています。

コミカライズは飯島しんごうさんの漫画で、フレックスコミックス「COMICメテオ」に掲載されています。

レントの人物評価や今後の展開に関する部分は、公式情報をもとにした筆者個人の考察・予想であり、公式設定ではありません。

まとめ|レントはクズではなく「まだ途中の債権者」

アニメ公式の情報から分かるのは、レントが心優しい少年として紹介される一方で、追放によって復讐心を抱き、貸した魔力を取り立てる主人公だということです。

レントが嫌われる理由には、冷酷すぎるという声と、弱すぎるという声の正反対の二つが混ざっています。

能力の説明不足については、公式情報からは実際にどこまで説明していたのか分かりません。

ただ、第2話でレントは取り立ての前に返済を求めており、筆者は「自業自得」とまでは言えないと考えています。

断空の剣の言い分は、レントを外す判断には一定の理があっても、外し方と返済を拒んだ態度には理がありません。

汚れ役をエムピーに任せる構造は、エルの他力本願と重なる未熟さであると同時に、レントが自分で判断を引き受けていくための出発点だと読めます。

リンカと組んだレントが、言葉で説明し、自分で決める主人公になれるのか。

そこに注目して見ると、レントへのモヤモヤも物語の楽しみ方の一つに変わるはずです。

レントの取り立てがなぜ痛快に感じられるのかという作品の構造については、爽快感の正体は復讐ではなく「返済」だと考察した記事もあわせて読んでみてください。

貸した魔力は【リボ払い】で強制徴収をコマで読み返すなら
ここで書いた読み方を頭に入れて読み返すと、同じ場面でも見えてくるものが変わります。DMMブックスなら試し読みから電子で読めます。

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