貸した魔力は【リボ払い】で強制徴収 ガイのざまぁはいつ?エルと断空の剣の末路を考察【ネタバレ注意】

その他作品考察

『貸した魔力は【リボ払い】で強制徴収』で、レントを追放したガイと「断空の剣」のざまぁ展開はいつ来るのか。

この記事では、ざまぁが描かれる時期、魔力回復の腕輪を手にして追放した判断が合理的だったのか、パーティーが転落していく過程、そしてガイとエルの末路を、カクヨム掲載の原作小説の本文から考察します。

アニメ未放送の原作ネタバレを含むため、ネタバレ注意でお読みください。

なお、追放そのものの是非やレント側の責任については、貸した魔力は【リボ払い】で強制徴収 レントがクズと言われる理由とは?説明不足と自業自得論を考察【ネタバレ注意】で詳しくまとめています。

本記事はガイ側の視点と、転落の中身に絞って読んでいきます。

話数はすべてカクヨム原作版のもので、漫画版やアニメの話数とは一致しません。

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ガイと断空の剣のざまぁはいつ?原作・漫画・アニメで見る時期

アニメ序盤は「ざまぁが遅い」と感じる人が多いようですが、原作では取り立ての効果は追放の当日から出ています。

レントが【強制徴収】を発動するのは第6話から第7話で、第8話ではガイたちが追放の祝杯を上げている最中に、急に体が重くなる違和感を覚えています。

ただし、この時点ではまだ本人たちは異変の正体に気づいておらず、読者が見たい「ざまぁ」の形にはなっていません。

原作のざまぁは、大きく三段階に分かれています。

一段目は第37話から第39話の高速馬車での一件で、作者自身が後書きで「ぷちざまぁ」と書いています。

二段目は第59話から第62話の決闘で、こちらは後書きで、ざまぁの第1弾として予告されていました。

そして最後が、返済期限を迎える第111話の強制執行です。

漫画版では、出版社の単行本あらすじを見ると、3巻で断空の剣との決闘、4巻で返済期限の強制執行が描かれています。

アニメは第4話【強敵】でリンカとの出会いまで進んでおり、原作では第30話前後にあたります。

ここからは予想ですが、同じペースが続けば決闘はアニメ第7話から第8話あたり、強制執行は1クールの終盤に来る計算です。

アニメの「ざまぁが遅い」という印象は、溜めの部分を丁寧に描いている裏返しだと筆者は見ています。

魔力回復の腕輪で追放したガイの判断は合理的だったのか

追放の直接の契機は、ダンジョンで手に入れた魔力回復の腕輪です。

第2話でガイは腕輪を見せつけ、これでレントの存在価値はゼロになったと言い放ちます。

ここは、ガイ側に立って数字で考えてみます。

第7話によると、腕輪はひとつで一日1,000MPほど回復し、三人分で一日約3,000MPになります。

一方、第7話でエムピーが示した断空の剣の借入総量は2,678,078MPです。

これを5年間の日数で割ると、一日あたり約1,470MPという計算になります。

つまり平均で見れば、腕輪三つの供給量はレントが貸していた量の2倍近くあったことになります。

第2話でも、レントの魔力量は三人のスキル数発分にすぎなくなっていたと書かれており、魔力の供給源としてだけ見るなら、腕輪で代わりが利くと考えたのは筋が通っています。

ただし、合理的だったのは「魔力の計算」までです。

第11話のガイたちは、冒険者タグに借入魔力量が刻まれていることも、その額も知っていました。

ガイ自身が以前に返済したときの話を持ち出しているので、借りたものだという認識はあったわけです。

270万近い借りを残したまま、返済の話を一切せずに殴って追い出したことが、後の全てを決めました。

さらに、レントが担っていたのは魔力だけではありません。

第2話でレントは、情報収集、戦利品の売却、消耗品の調達、荷物持ちを引き受けてきたと振り返っています。

第87話では、武具を修復液で手入れするのもレントの仕事だったと明かされます。

腕輪は魔力の穴を埋められても、この雑務の穴は埋められませんでした。

筆者は、ガイの判断は「計算は正しく、勘定が抜けていた」と整理しています。

断空の剣が転落していく過程|ハイオーク戦から決闘、悪あがきまで

転落は、まずお金から始まりました。

第11話で、一日の返済量は11,492MPと示されます。

魔力が自然に回復しないため、依頼をこなすたびに高価な魔力回復ポーションを飲むしかなく、報酬より出費のほうが大きくなっていきます。

第22話では追放から二週間で資金が追放時の10分の1を切り、Cランク依頼にすら失敗しました。

レントを追ってメルバへ向かう第36話では、ベテランの「双頭の銀狼」から最後尾の席を奪います。

そして第37話から第39話で、ハイオークを相手に三人ともボロボロにされ、護衛騎士からDランク冒険者でももう少しまともだと言われてしまいます。

第59話の決闘では、ガイの強さがエルの付与魔法の重ねがけに支えられていたことがはっきりします。

そのバフを支えていたのがレントの魔力だったので、魔力のないガイはただ突っ込むだけの剣士でした。

決闘に負けた後も、ガイたちは返済に向き合いません。

第71話では治療費のためにギルドから100万ゴルを借り、第77話から第79話では他の冒険者にレント襲撃を持ちかけて失敗し、虎の子の10万ゴルまで失います。

第87話から第88話で稼ぎに入ったダンジョンでは、ガイの大剣が根元から折れました。

第1話によると、断空の剣という名前には「いずれは空をも断ち斬る剣となる」という意味が込められています。

その名を背負ったリーダーの剣が、手入れ不足で折れたわけです。

しかも、剣が折れた直後にミサとエルは先に逃げていました。

この場面が、パーティーとしての断空の剣が実質的に終わった瞬間だと筆者は読んでいます。

ガイはなぜ返済を選ばなかったのか|リボ払いを知らなかったリーダー

読んでいて一番もどかしいのは、ガイたちに引き返すチャンスが何度もあったことです。

第11話でミサは、魔力が戻らないのはレントのせいではないかと何度も口にしています。

それを毎回打ち消したのがガイでした。

根拠は、冒険者タグの借入魔力量が追放の日から一切減っていないことです。

実際には、徴収された魔力はすべて利息の支払いに回っていたので、元本が減らないのは当然でした。

原作はこの場面で、リボ払いを知らない彼らは選択を誤ったと書き、自分から多めに返済していれば抜け出せたことを示しています。

第58話の決闘前にも、ポーションをあと数本飲めばその日の返済が終わって魔力が戻り始めるのに、ガイたちはそれすら把握していませんでした。

つまりガイは、仕組みを知ろうとしないまま、リーダーとして「レントは関係ない」という結論だけを仲間に押しつけていたわけです。

レントの側にも選択肢はありました。

第92話でエムピーは、利率を7.5%ほどに下げて、破綻させずに利息を払わせ続ける案も示しています。

それでもレントが利率を上げて期限で決着をつける案を選んだのは、これ以上ガイたちと関わりたくないと考えたからでした。

ガイたちにとっては、生殺しの利息地獄か、期限での強制執行か、どちらに転んでも楽な道は残っていなかったことになります。

それでも第90話では、ダンジョンで死にかけた三人を、レントが気づかれないように助けています。

理由は優しさではなく、取り立てる前に死なれては困るからでした。

ガイたちは最後まで、自分たちが誰に生かされているのかに気づいていなかったのです。

返済期限の5日間|エルの離脱とパーティーの空中分解

第93話で三人はようやく土下座で謝りますが、レントの答えは許すわけがない、でした。

レントが告げた不足分は魔力回復ポーション77本分、期限は5日です。

レントによれば、決闘の当日から飲み始めていれば一日2、3本で済んだ量でした。

第103話で装備をガラクタ通りに90万ゴルで売り払い、三人はポーションを80本買い込みます。

しかし第105話の時点で、二日間に飲めたのは三人合わせて22本でした。

ここで動いたのがエルです。

第106話でエルは、取り立ての対象はパーティーだから抜ければ関係ないと考え、冒険者タグからパーティーを離脱します。

結果は誤算で、第107話のエルのタグには自分の借入885,545MPと、不足分7,532MPが表示されました。

続いてミサも抜けますが、攻撃魔法で一番魔力を借りていたミサは、エルよりも大きな不足分を一人で抱えることになりました。

第108話の時点で、ガイの不足分は4,840MP、ポーション10本分まで減りました。

原作は、結局一番得をしたのはガイだったと書いています。

こうして断空の剣は、5年間の活動に幕を下ろしました。

パーティーを壊したのはレントの取り立てですが、最後の引き金を引いたのは、自分だけ助かろうとしたメンバー自身だったことになります。

ガイの末路|スキルとギフトを失い、取り立てだけが続く

残り10本なら、ガイは期限に間に合うはずでした。

ところが第109話で、ミサが限界を超えてポーションを飲み、倒れて壊れていく姿を目の前で見てしまいます。

ミサの末路について詳しくは触れませんが、この光景がガイの手を止めました。

ガイは、下手をすれば自分も同じ目にあうという恐怖で、それ以上ポーションに手を伸ばせなくなります。

第111話、期限の時点でのガイの不足分は2,840MPでした。

ポーション一本で500MP回復するので、あと6本ほどの量です。

日付が変わると強制執行が発動し、ガイは身体強化や剣術など5つのスキルをすべて失い、ギフトは上級剣士(B)から中級剣士(C)に下がりました。

皮肉なことに、追放以来はじめて元本が減ったのは、このスキルとギフトの取り立てによってでした。

それでも残りは708,240MPあり、10日ごとの取り立てはこの先も続きます。

第2部冒頭の第123話でも、三人がこの5年で築いたものを失って冒険者を廃業し、なお完済にはほど遠いことが確認できます。

よく話題になる「隻腕の物乞い」の話は、第1部の最終話である第112話「エピローグ」に出てきます。

そこでは、ガイが三人分の魔力回復の腕輪を持ち逃げして売り、別の街へ逃げる途中で盗賊に襲われて片腕を失ったらしい、という噂として語られます。

ただし作者は第123話で、第112話はifストーリーだと思ってほしいと注意書きを入れています。

正史で確定しているのは、スキルとギフトを失って廃業し、死ぬまで取り立てが続く立場にいるところまでです。

取り立てが止まらない仕組みや、強制執行で何が奪われるのかは、魔力を返済できないペナルティを考察した記事で詳しく扱っています。

エルの末路|他力本願が招いた「初めての決断」

エルは、ガイと並んで追放を楽しんでいた一人です。

第107話によると、エルは自信満々に引っ張っていくガイに惚れ、慎重に助言するレントを弱腰だと見ていました。

決闘に負けた第61話では、本当はレントのほうが好きだったと言い出し、責任をすべてガイに押しつけています。

返済期限の5日間でも、ミサの目がなくなるとポーションを飲まずに寝てしまいました。

原作はパーティー離脱を、エルが人生で初めて自分で下した重大な決断であり、それが失敗だったと書いています。

第110話のエルは、考えることを放棄して自分の殻に閉じこもります。

第111話の強制執行で、エルもすべてのスキルを失い、ギフトは中級に下がりました。

ifストーリーとされる第112話では、悪い男にだまされて夜の街に売られたという噂が語られています。

自分で選ばない生き方が、最後まで他人に選ばれる人生につながったという意味で、エルの末路は一番この作品らしい結末だと筆者は感じています。

独自視点|ガイを破滅させたのは借金額ではなく「最後の6本」と腕輪

ここからは筆者の考察です。

ガイの転落をたどると、破滅を決めたのは借金の大きさではなかったように見えます。

パーティーが割れた時点で、ガイは三人の中で一番借入が少なく、不足分も一番小さい立場になっていました。

最後に足りなかったのはポーション6本ほどで、ミサの姿に怯えなければ届いた可能性のある量です。

第93話でレントは、ガイを虚勢を張っているだけの小心者だと評しています。

追放の場面で一番大きな声を出していた男が、最後は恐怖で6本を飲めずに全てを失う。

ガイのざまぁの本質は、力で負けたことではなく、虚勢がはがれて臆病さだけが残ったことにあると筆者は考えます。

もうひとつ注目したいのが、魔力回復の腕輪の扱いです。

レントを追い出す理由になった腕輪は、第85話でミサが言うように、手放せば毎日の返済に響く命綱になっていました。

第104話でも、利息が減っているのは腕輪と自然回復のおかげだと書かれています。

追放の理由だったものが、返済の支えに変わっていたわけです。

そしてifとされる第112話では、ガイが最後にすがったのもこの腕輪でした。

正史かどうかは別として、作者がガイの最後を腕輪で締めくくったことには意味があると思います。

レントの代わりになると信じた道具を、最後は自分の逃げ道にしか使えなかった。

筆者は、この腕輪こそがガイというキャラクターの判断の浅さを最初から最後まで映した小道具だと読んでいます。

本記事の話数と展開は、カクヨムに掲載されている、まさキチさんの原作小説の本文をもとにしています。

アニメの各話あらすじとキャラクター設定はTVアニメ『貸した魔力は【リボ払い】で強制徴収』公式サイト、漫画版の各巻の内容はフレックスコミックス「COMICメテオ」の単行本あらすじを参照しています。

アニメの進行や人物の評価に関する部分は、筆者個人の考察・予想であり、公式設定ではありません。

まとめ|ガイのざまぁは決闘で始まり、強制執行で終わる

原作小説では、断空の剣のざまぁは第37話の小さなつまずきから始まり、第59話からの決闘、第111話の強制執行と段階を踏んで描かれます。

漫画版なら3巻と4巻、アニメは1クールの後半が山場になると予想しています。

魔力回復の腕輪でレントの代わりが務まると考えたガイの計算は、魔力の量だけ見れば間違っていませんでした。

見落としていたのは、270万近い借りと、レントが黙って引き受けていた雑務です。

正史のガイはスキルとギフトを失って冒険者を廃業し、エルもまた自分の決断で自分を追い込みました。

隻腕の物乞いという噂はifストーリーとされていますが、取り立てが死ぬまで続く以上、ガイにとっての地獄が終わらないことに変わりはありません。

リボ払いで利息だけを払い続けるとなぜ抜け出せないのかは、リボ払いの仕組みを考察した記事で数字を追って解説しているので、あわせて読んでみてください。

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ここで書いた読み方を頭に入れて読み返すと、同じ場面でも見えてくるものが変わります。DMMブックスなら試し読みから電子で読めます。

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